刻々と進む時間のなか… 流れる日常のうえ…見るともなく観ている風景。
カメラを持ち歩くこと。ファインダー越しに覗くこと。
視る ことを意識することで、見えてくるものがあります。
写真の醍醐味だと思います。
東京にいた頃は、リコーのGR1vというコンパクトカメラを常に携帯していました。
その頃の作品は8割方それで撮影したものです。
以前、ブログの中で、写真を撮るとき人はMirror&Window 二通りのスタンスに分類されると恩師から教えられた話を書きました。
主観性のことで、、自分は思いっきりMirrorタイプの自覚ありで…当時も自分の表現したい世界観になるように、あえて使用期限の切れたフィルムを使ったり、大幅な増感現像やポジフィルムのネガ現像といった少し特殊な現像方法を実践していました。
何のフィルムが入っていて、そしてそれをどう現像するのかを考えて、カメラを持ち歩いていると、、細かなコンセプトやテーマを決めていなくても、自然とその設定にハマる被写体に目が留まり、シャッターをきっていました。
その時代に培った フィルムや現像方法の選択・・・工夫する楽しさが、いまだに自分の作品撮りに反映していて、デジカメを用いても撮影後の合成に頼らず、一発撮りにこだわっています。
アナログ写真 最後の世代であることに感謝しています。
そして、学生時代から積み重ねている 視る という意識は、仕事や作品では勿論…人生観にも大きく影響しています。
大切な財産です。
人生は一瞬煌めく流星のようで、一生は宇宙の1ミリかと思うほど刹那・・・
確か 昨日、明日と呼んでいた今日 の繰り返しはグルグルと目まぐるしく、移ろう景色の速さに酔いそうになりますが・・・
視る ことを意識してコントロールする時間を設けると、今の自分の立ち位置が見えてくるかも。。 なんてことを思ったりします。
動画は、シネマティック・ダブ・ユニット ≪あらかじめ決められた恋人たちへ≫ の日々の連なりをコンセプトとした「前日」 「翌日」の2曲で構成されたミニアルバム 『今日』 から「翌日」のPVです。
shinsuke