最近。やたらに息子の成長を感じる。
そう。それはまるで銀杏のように。
20代の頃から今に至るまで、大幅な体形の変化がない。
加えて物持ちが良よく、ワードローブには10年20年選手の衣服品が多々ある。
ただデザイン的に歳不相応に感じるアイテムもチラホラあり、捨てるよりは着てくれたらと思い、それらを息子に譲っている。
オレと違ってファッションに特別興味のなさそうな息子は、部屋着や(学校の知り合いに会わなそうな時の)お出かけ着として、少々尖った主張のオサガリを着用。
着ている様は、なかなかイケているが、ボトムなんかのウエストはまだブカブカで、反対にレングスは9分丈8分丈になる有様でスタイルの違いを痛感させられる。
極力、親の色を付けたくなくて、オレの好きなもの(アート・音楽・映画・漫画等々)を押し売りしない様にしてきた。
ここ一年ほどで、息子の興味は、俄然ゲームに注がれ、そこから派生してPCにもどっぷりである。
自身の(地道に溜めた)お小遣いで、ゲーミングPCやゲーミングモニター、キーボードやマウス、チャット用のイヤホン、、、最近ではマイクを買い替えて、まるでレコーディングマイクの様な仰々しいアイテムが・・・。
まだ、自分の部屋に設置が許されていないそれらは、リビングに鎮座し、さながらユーチューバーの自宅スタジオだ。
夜な夜な食前や食後に(やるべきことを終わらせて)PCにむかう息子。その傍らで寛ぐオレたち。
激しいタップ音と、独り言のように響く、チャットのやり取りが、部屋中に鳴り響き、忙しない。(自分の部屋への設置解禁も遠くないだろう。)
駄々洩れの友人との会話は、普段オレたちと話す口調とは異なり、こんなフレーズ本当に使使うんだ!?と驚きがあって面白い。
背丈が並んだ息子。
声が既にオレより若干低い息子。
オレと違って何事も計画的に頑張る息子。
いつまで経っても、我が子であることに変わりはないが、なんというか…気の合うパートナーのように感じる時がある。尊敬もできる。もうすっかり一端である。
この先。オレの知らないところで、喜びや悔しさを重ねて、自分に見合った他人との距離感を身につけ、その過程で、口汚いフレーズや言い回し、オレたちが理解しがたいイマドキの言葉を使いながら、新しい価値観で、新しい世界を、同世代の仲間や、恋人、家族と、切り開いていくのだと思うと・・・もうオレの力がなくても一人で生きていける。
そう思えて、頼もしさと一抹の寂しさが過る。
最高だ。
この先、物理的に距離が離れていくことは必至。
そう思えば、今この時は、本当にかけがえない。
まだ隣でくつろいでいるときに、ほっぺを抓っても、イヤがらない今を大切に。
shinsuke
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