「怒りは力になるつばい。」
そう言ったのは19歳頃の親友。
度々ブログに登場する阿蘇のジョン・ライドンことマコっちゃんである。
その頃のマコっちゃんは実にパンクアティチュードの高いヤツだった。
中折れ帽にジョージコックスにボウリングシャツ、麻雀牌を繋げたお手製のウォレットチェーンをぶらさげた身なりは抜け目なく、顔立ちもどことなくジョン・ライドンを彷彿させる良い男だった。
専門学校を卒業後。別々の道を行き、そこからは何年かに一度会う程度の付き合いだが、いまだ特別な存在に変わりはない。
変わったとすれば、それは互いの環境や風貌である。
20代半ばから30代前半までのマコっちゃんは実に不摂生な暮らしぶりで、その昔鼻血がでるほど男前だった容姿はギリギリ名残りがある程度に肥えて身体からヤニで燻された匂いを漂わせ、大抵は変な咳をしていた。
文学と酒にどっぷり浸かり、いかにも破滅の路をいっているように思え心配していたところ、、4,5年前。所帯をもった報せがあった時は驚いた。
いまや、阿蘇のジョン・ライドンは4人家族2児の父親である。
人のとこを言えた義理じゃないが、マコっちゃんが真っ当に人の道を歩んでいることにやはり多少の驚きを隠せない。そして、それは最大級に嬉しいこと。
昨日、マコっちゃんの39回目の誕生日だった。
5日前に、マコっちゃんの奥さんから、サプライズゲストとして誕生日会へのお誘いがあった。
素敵な提案だったが、いかんせん急なことで既に仕事が入っていたため参加できなかった。
残念ではあったが、奥さんの優しさを感じて温かい気持ちになった。
今朝。起きてインスタをチェックすると、マコっちゃんの誕生会の様子があがっていた。
子供たちと写るヤツの顔は本当に幸せそうで泣けてきた。
若かりし頃、怒りを原動力に生きていたマコっちゃん。
今は家族が大きな力となっているんだな。とハッキリわかる。
『人生は刹那の長旅』
オレのキラーフレーズのひとつ。オリジナルのつもりでいるが、もしかしたら誰かの言葉かもしれない。別にどちらでもいい。
まさに、『人生は刹那の長旅』そう感じる瞬間がある。
一瞬のようで長い、その道行きには支えが必要だ。
そして長いようで一瞬きらめく流星のような旅路。
支えはそれぞれにあるだろう。
それは何物にも代えがたい宝物だ。
40歳目前。ざっくり折り返し地点である。
悲しいかな若いころのような無尽蔵のエナジーは湧いてこない。
人知れず孤独のうちに鳴り響くのはエレジーである。
だからこそ、心を支える 宝物 を大事に生きていかなければならない。そう思う。
マコっちゃん。愛してるぜ!
shinsuke