それはまるでへモグロビンように 漆黒の先を 進め 脇目も振らず やがて藻屑と化す その日まで 進め ひたすらに 進め いまは未だ余白の只中
去年の9月。親友から一本の電話があった。 それは、長いこと東京で美容師をやっていたが、いよいよ地元にもどり独立を決めた吉報と、併せて、その店内に飾る作品のオーダーだった。
今年2月のあたま。一か月後にはオープンと差し迫ったタイトスケジュールで、ようやく店名を教えてもらい、そこから想像を膨らまし思うままに撮影。なんとも楽しく、そしてプレッシャーを感じる仕事は、まだ10代の頃に語り合った夢の展望そのもので胸が躍った。
店の名前は『yohaku』。つまり余白。
親友の人となりが表れた、らしいネーミング。聞いた瞬間からイメージがどんどん溢れた。
自分なりに余白を解釈した結果、こういった作品になった。
『THE WAY HOPE GOES』
なんせ、10代のギラついた季節から40歳目前の今日まで。長い付き合いだ。
キッズリターン的な感傷も混じり、「ようやくここから始まりそうな予感だぜ。このやろー!」そんな気分になった。
【何事もキーワードはスタミナ 自分の全部をうまく使いな】
僭越ながらオレからのアドバイス。そしていまだ何者でもない自分への檄。
オレはこれからだ。オマエもここからさ。だろ?
会えば笑顔で。うまい酒を酌み交わせるように、お互い頑張ろうぜ!!
いまは未だ余白の只中。
shinsuke