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Shinsuke

131mと40㎝

更新日:2020年8月1日


今朝がた。

一仕事終えて帰宅すると食卓にプレゼントが置いてあり、そこでようやく今日が誕生日だと思い出した。 ありがたいことに最近忙しく、すっかり忘れていた。

しばらくしてオカンから祝いのメールが入り、そこに「37歳になったのかな?」とあったが、多分37と返すほど、この歳になると自分の年齢に興味がなくなる。 そうは言っても37歳ってのは疑いようもなく中年で、ショックというか、、少々焦る。

今年は始まりから色々とあり、前半はずいぶん気持ち的に落ち込んだ。 この延長に鬱があるのかと思うくらいだった。 まさか自分がそんな弱気な精神状態になるなんて、思ってもみなかったが、、振り返れば、これが中年の試練かと実感する。

前向きにカッコつけて言えば、「ようやく大人のスタートラインにたった。」みたいな心境だ。

油断すると、今も、重く黒いナニカに飲み込まれそうになるが、ギリギリのところで何とかかわしてる。その差じつに1㎝ってところだ。

大好きなラッパー ILL-BOSSTINOが、DJ KRUSHを筆頭としたプロデューサー集団 流 -ryu-と共作したILL-BEATNIKという曲がある。

そのリリックに、

- 例えばな一日で1㎝ずつ進む、5日で5、一年で365 キャリアは5年で18m25ものスコアを叩き出す事が出来るって寸法だよ -

という一節がある。

その計算でいくと、オレは昨日までに131mと40㎝進んだことになる。

ウサイン・ボルトなら、10秒ちょっとで駆け抜けるだろうその距離。

蟻のように一歩一歩、積み上げてきたものだ。

若いころは、キャリアをワープしてスターダムに。そしてパッと散って伝説になることを夢見ていたが・・・現実は、地味にじつに地道に毎日を積み上げて今日に至る。

そんな現時点での先端で、気分のあがる連絡があった。 大切な友人が、次のステージにあがるというのだ。そのステージで必要とするピースのオーダーがあった。 つまり、仕事の依頼があった。

遥か昔に、無邪気に語り合った夢の一端がよぎった。

ありがたい話だし、本当にテンションがあがる。

歳をとるのは悪いことばかりじゃなく、やりたいことをやれるようになる、まさにキャリアの賜物。そんな一面がある。そう思った。

さて、この先オレはいったい何メートル進めるのか。知らない。 わかってるのは、どのみちこの道。一歩一歩。これしかない。

shinsuke


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