あの日から6回目の3月11日。
当時。オレはTVにうつる現実を受け入れられなかった。
振りかえると、いまも冷たいもんが体を廻る。そしてズキズキと胸が痛む。
依然、かの地では復興が現在進行。
コントロール不可のnuclearは、多くの人から故郷を奪ったままだ。
被災者の方々と自分とでは、思い至る境地が違うだろう。
それは、戦争体験者と戦後に生まれた世代のように。
それでも、
幼き日にじいちゃんから聞かされた体験談や『はだしのゲン』が、戦争の恐怖と命の尊さを教えてくれたように・・・
津波にのまれた街並みの映像や、取材が殺到する避難所の営み。世界中からの支援。
メルトダウンする原子炉。測りまくる人々や、反核運動の大きなうねり・・・
あまりに衝撃的なことが次々とおこり、それは被災地から離れたところで暮らす自分の価値観をおおきく揺さぶった。
何が大切か。
やはり命が大切だ。自分はもちろん、家族・友人の命は大事だ。顔見知りや赤の他人…すべての命はすべからく尊い。
そして日々の生活が重要だ。お金は必要だ。だから経済は大切だ。
食料も資源も大切だ。環境は礎だ。美しい山河や満点の星空、澄んだ空気は最高だ。
ひとつひとつは究極にシンプル。だからこそ調和を保つのは簡単じゃない。
だけど、オレたちは、何が大切か。 ちゃんと考えなければいけない。
これは、今を生きている者のさだめ。
そして、毎日じゃなくていい…思い出したとき節目をむかえたときに、心の真ん中にあかりを灯して祈るのだ。
あの日を想い
これからを想い
祈る
今日は、あの日から6回目の3月11日。
THA BLUE HERB "PRAYERS"
shinsuke