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Shinsuke

それは些細でこれも些末

更新日:2021年5月6日

言い間違いなんてのは些細な事だ。


生きてりゃ多くを間違える。

渋滞をかわそうと選択したルートから、人生を左右する岐路まで。

恋に盲目したり、金に狂ったり、酒に溺れたり、クスリに漬かったり。

生き方を間違える。

それはニュースを賑わすあの人で、名前も知らない隣人で、あるいは自分。


だから言い間違いなんて些細な事だ。


6年前。成人式の前撮りをレギュラーにしていた頃。

一人あたり45分程度の持ち時間のなか、様々なシチュエーション、沢山のポージング、表情を撮っていく作業は、ノンストップで6人~9人。

緊張を解し、信用を得て、リズムをつくり、楽しんでもらう。そして、お嬢さんと親御さん互いに少しでも感動と感謝を感じてもらえたらと、時に綾小路きみまろヨロシク毒っ気も織り交ぜて、しゃべり倒しながらシャッターをきっていた。


そこに、度々セレクターのおばちゃんが、割って入ってきては、


「わぁ、すてき。ほんとシュール!!」


と、思わずABEC11のベアリングを搭載した舌の根も止まる ??? な合いの手。


おそらく、ある時。きみまろテイストでもって緊張を解そうと、オレが放ったフレーズでスタジオが盛り上がったときに、そのおばちゃんには「シュール」の響きが耳障りよく聞こえたのだろう。そしてカワイイの意であると勘違いしたのだろう。


「ほんっと、シュール!!」


を連呼。


刹那、殺気をこめて目配せするも気付かず。。


「もー、すっごいシュール!!」


・・・・・。



今となれば、些末なことだったと笑える話である。







shinsuke













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