色なき風 : 無色透明のすべてをさらすような寂しい風、華やかな色も艶もないイメージ。
秋の季語を調べてみたら、「色なき風」というフレーズに出会いました。
平安時代前期の歌人で 三十六歌仙のひとり 紀友則が、 ~ 吹き来れば 身にもしみける秋風を 色なきものと思ひけるかな ~ と詠んだのが始まりのようです。
秋が深まるにしたがって、次第に、透き通っていくように感じる風の色‥‥という説明が、とてもとても、しっくりきます。
確かに、体温をもって存在を主張していた夏の空気が、秋になると軽くなったような気がして、なんだか広く感じて、、空へむかって深呼吸!していますね、毎年。
存在さえも透明になっていく 秋の空気。
風が透明だから、景色はよりクリアに、色鮮やかに見えるのでしょうか。
さみしさと同時に、凛とした美しさを感じる「色なき風」。 素敵な言葉に出会いました。
ところで、昨日は 息子の通う小学校の企画で カラーセラピー教室があり、いそいそと出掛けてきました!
カラーセラピーって何?というテンションで参加したのですが、実用的な服やコスメの色選びから、好きな色で性格診断のような事があったり、「色」でこれだけ話せるんだ!とビックリしました。
普段私が「色」に求めていないこと、例えば気分転換や、健康へのアプローチ、今の気分を知る手がかり、などに「色」を使うという事も、昔からの知恵としてあるんだなぁと。
私はその役割を 「アロマ」 と 「ヨガ」 で果たそうとしているので、「色で」というのは新鮮でした。
風の色が世間話にのぼるような、そんな町があったら、薬局で処方されるのは虹色のお薬で、泥棒対策はピンクの窓で、人々は30品目の代わりに30色を目標にした食事を口にするかなぁ。。
科学だけで説明されない世界であってほしい。 という 私の子供っぽい願いを、色は叶えてくれそうな気がしました。
kaco